DIY製品で壁1面のみの部分的な実験をやっているところはほとんどありません。
天井/壁/床の6面の箱などの防音で出た効果が1面で出るわけもなく、実際にはたいした効果ではないことがバレてしまうので見せられないからです。
6面全てに防音材を設置すれば高めの防音効果が出ますが、その効果を見て勘違をいして失敗してる方もいるのでやっています。
この実験は間仕切り壁や境壁1面の防音を想定してやったものです。


動画はインスタグラムに投稿してあります。
▼インスタグラム
https://www.instagram.com/otoreform/
いろんな音で試していて、幾つか続けて投稿するのでチェックしてください。
楽器は買ったが防音室を作る余裕がない方は、動画のような形で始めていくのも良いと思います。
動画の説明にあるように、測定している部分が1番薄く弱い部分なので、音漏れは他の5面より大きくなります。
囲いも特別気密性が高いわけでもなく、裏面のボードも寸足らずで覆いきれていないので、そこからの漏れも大きいです。
本来ならボード1枚ではなく、間仕切り壁か外壁になるので理論上それぞれの構造により若干効果が上がります。
遮音材を使っていないので低音域は大きく下がりませんが、中~高音域はそれなりに下げることができます。
効果が足りなければ、立てかけ吸音パネルの裏に遮音マットが貼れるので性能をアップする事も出来ます。そうする事でノーマルの壁用防音パネルよりも高い性能となり、小さな範囲の部分防音に使うには最適になります。

まずは立てかけ吸音パネルの設置から始める→遮音性能をプラスする→パネルまわりに天壁兼用の吸音パネルを設置する。のように、効果の様子や予算の都合を見ながら進めていく事も可能です。
設置範囲を広げたり、床の防音を合わせて相乗効果を得ることもできます。
市販品で1度貼りつけて効果が無く、その後どうにもしようがなければ完全な失敗となってしまうので、後に繋げていける製品を求めるほうが無駄も少なくなります。
当方の実験でお見せしているものは全て厳し目に行っています。
どういうことかと言うと、効果を最大限引き出すように設定してしまうと実際の住まいに設置した時に実験よりも効果が下がるためです。
実際に防音する部屋を実験と同じ環境にしないとは同じ効果が出ないという事です。
部屋には必ず窓やドアがあり隙間を箱のように完全に塞ぐことができないので実験と同じ環境にするのはほぼ不可能になります。
製品説明にある数値通りに効果が出ないのはこのような理屈です。
試験場の設定環境は住宅とは掛け離れているので実際の住宅で使うと効果が落ちるものです。
その為、ほとんど何処の製品を使っても発表されているような効果は出ずに概ね下がります。
この部分を勘違いして失敗する方が多いです。
性能効果の数値はプロが目安にするもので、その性能を引き出すためにはノウハウが必要になります。
当方は実際の効果とののギャップを小さくするためと、DIYで人によって得意、不得意があるため不得意な方寄りにするように考えて作業や実験をしています。
なのでキッチリ施工ができる方は実験と同等以上の効果が出ます。
他所の実験を見て鵜呑みにしてしまい失敗している方は多いでんです。
実験内容は気密性の高い箱を使い、6面全て断熱材や吸音材をセットして密封するものです。
DIYでは既存の天井、壁、床の上から施工する事が多く、窓やドアもあるため、そのような箱の実験のように高い効果は出ません。
床の上から断熱材、吸音材を敷いて生活はできないし、壁には窓やドアがあるので実際には音の抜ける場所もあるからです。
もうひとつ同じような箱の実験で、隙間なく断熱材や吸音材を詰めて、ハムスター1匹が入るような小さなスペースを作り、そこに音の出るものを入れて塞ぐものです。
これも部屋の中がほぼ断熱材や吸音材で、人間にとって畳1畳分のスペースしか無いのと変わりません。
あとは出す音も防犯ブザーのような一定の音(周波数)しか出ないものでやっているものは本当の効果は分かりません。
その音域だけ大幅に下がっていても、他の音域は絶対に同じようには下がってはいません。
最高マイナス○○デシベルと言っても、ある音域で減っているだけと思ってください。
自分が減らしたい音が、その音域と合っていなければ失敗する可能性は大きくなるので気をつけましょう。
DIYの防音は説明不足や無責任な人の誤情報も多く落とし穴が多く潜んでいます。
情報を鵜呑みにせずにいろいろ調べてみることも大事です。
問い合わせできないようなところは避け、自分に合ったものを焦らず探すことが重要だと思います。
▼お問い合わせ・ご相談
https://www.bouon-kobo-shin.com/contact
スポンサーサイト
コメント
コメントがありません。